桜庭一樹『GOSICK』

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

【評価】★★☆☆☆(2/5)

イラストが『やえかのカルテ』の武田日向さんで気になっていたのですが評判良さそうだったので試しに購入しました。
話のプロットは天才的頭脳を持った少女が次々と謎を解決していき、それをおつむの弱い刑事が手柄としていくというもの。


って名探偵コナンでぃすか!?(;´Д`)


ついでにコナンの男の子の部分を分離したかのような正義感の強い主人公の少年がいます。
刑事側は滑稽さを強調するためか一角獣のような奇妙な髪型をしており、二人の部下は常に手を繋ぎスキップをしている。滑稽さは伝わるがそれだけであり笑えない。

肝心のミステリー部分はどうかというと、どうもトリックは既視感のあるものばかりである。それがよく使われるパターンのものであると、出てきた時点でネタが割れてしまう。ミステリー好きの人だと謎という謎に出会えないかもしれない。

唯一の見所は主人公のもつ記号的特徴で身長140cm程、金髪翠眼でゴシックロリータ・ファッション*1に身を包む。気高く衒学的であるが時折みせる年相応の少女らしさはギャップ萌えが狙えそうである。ここらへんの属性を受容できるようならそれなりの楽しみ方があるだろう。

と、辛辣な意見ばかりを書いたが文章構成や文字運びは悪くなく読みやすい。その点を考慮して評価は二つ星とした。でも、まぁ次巻は読まない。


ちなみに作者の桜庭一樹さんもイラストの武田日向さんも女性です。お二方とも名前だけ見て男性かと思ってました。(−−;

*1:舞台は1924年のヨーロッパにある仮想の小国。